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第4回 津軽三味線演奏

 5人が入場したときは、参加者の中から「わぁー」という嘆声がもれました。可愛らしかったこととその衣装が格好良かったからです。5人は津軽三味線佐々木光儀門下の若手グループで、「芸能集団弦悟郎」を結成しています。3月31日(水)午後、会場となった那珂湊コミュニティ・センターの庭では桜が満開でした。

 

 「はまぎくカフェ」は定番の軽いシル・リハ体操と歌で始まりました。歌の伴奏は忠和子さんにお願いしました。忠さんはその後の「芸能集団弦悟郎」による津軽三味線演奏会の司会進行も務めてくださいました。

 

 第1部は「津軽あいや節」から始まり、「初櫻」、「六段~独奏入り」(男子・女子分かれて演奏し、それぞれの独奏が入りました)、「波音人(はねと)」でした。参加者の中に青森出身の方がいて、「津軽三味線は元気が出るから大好きなんです」と言ってらっしゃいました。

 津軽三味線演奏では即興が重要視されると聞いていましたが、即興なのは「前弾き」と呼ばれる前奏部分です。ここが三味線奏者の腕の見せ場で、その後、太鼓などの囃子が入って、歌の伴奏になります。

 「初櫻」と「波音人(はねと)」はオリジナルじょんがら節合奏曲です。「波音人(はねと)」は、2006年に家元佐々木光儀さんが全国大会出場用に書き下ろしたものだそうです。青森のねぶた祭りで踊る人や踊る音楽を「跳人(はねと)」と言います。この情景が書き込まれた曲だそうです。「初櫻」は2013年に川嶋志乃舞さん(キラキラシャミセニスト。笠間特別観光大使も務めます)が、子どもたち向けに初めて作曲した曲です。

 「六段」ってYouTube見ていてもよくでてきますが、津軽三味線演奏の練習曲のようなものです。ただ練習曲とはいっても難易度が高く、「民謡スタンダード」としてプロもあいさつ代わりによく演奏するそうです。子どもたちの演奏も聴きごたえがあり、盛んに拍手が入りました。

 

 第2部は「花千鳥(はなちどり)」で始まり、民謡メドレー(「リンゴ節」「花笠音頭」「ソーラン節」)を子どもたちの津軽三味線演奏と歌に合わせて、私たちも歌いました。その後、「太鼓おどり」「津軽じょんがら節」(旧節)と続きました。「花千鳥(はなちどり)」は、2017年フジテレビ企画「大相撲ODAIBA場所」のテーマ曲です。川嶋志乃舞さん書き下ろしの曲で、後輩のお弟子さんたちのあこがれの曲だとか。今回は、川嶋さんの直弟子に当たる忠世莉奈さんが、師匠の意思を受け継いで初披露してくれました。軽やかなポップ調の曲ですが、神事である相撲に合った雅さが通奏低音のように流れていました。雅楽の独特のコードを組み込んでいるそうです。

 

 参加者の方々の後ろ姿が、音楽に合わせて揺れているのが印象的でした。

 

 感動を行動に移しました。色々湧きあがった知りたい気持ちを、川嶋さんに伝えたところ、回答を戴きました。その内容は、(リンク→)ティータイムにて。