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第15回 すごろくトーキングpart2

 シルバー・リハビリ体操から始まり、『パプリカ』と『夏は来ぬ』を歌った後に、すごろくトーキングが始まりました。今回は、どのグループも上がりまで行った人がでました。質問事項を減らしたのと、カエル(帰る)を減らしたのがよかったようです。

 休憩の時にも、休まず続けていたグループもありました。前回(4月20日)の「すごろくトーキング」もそれぞれのグループで話が盛り上がりましたが、今回は、さらに前回の参加者が多く、スムーズにサイコロを振りながら話を転がしていた感じです。

 下のすごろくシートを見てください。手作り感満載です。シートを作ったとき、「今、プーチンにどうなって欲しいですか?」という最初の質問を書きながら、「ロシアでは書けないね」など言い合っていました。

 休憩を挟んで、それぞれのグループで印象に残ったことを話し合ってもらってから、それぞれの代表に発表してもらいました。

「住んでみたいところ」はグループによっていろいろな意見があったようです。とても現実的な生活実感が籠ったものから、夢のあるものまで。車の運転が出来なくなったら、病院とスーパーが近いマンションに住みたいから、ワイン作りにはまっているので山梨に住みたい等々。

 私たちのグループでは、「整理しておいてもらって助かったこと(もの)」で、パートナーを亡くされた方が、子どもさんに色々やってもらって助かったけど、後になってどこに何があるかが分からず困った、という話も紹介されました。

 「はまぎくカフェでやって欲しいこと」には、5月のヤクルト健康教室的なものをまたやって欲しいとの意見がありました。話が面白かった(これは他の人たちもうなずいていました)上に、最後にお土産まであって、とても良かったとのこと。今度は牛乳かな、なんて声も飛んでいました。

 「かかりつけ医はいますか?」には何人かが同じ先生を言っていました。ただし同級生なのであと何年診てもらえるか心配とのこと。ウーン、そうだよなぁ、と思いながら聞いていました。

 右の写真はパブロ・ピカソの『ゲルニカ』の一部を模写し、もみ殻を貼り付けた作品です。会場に飾られました。制作したスタッフからピカソの『ゲルニカ』についての解説と、この作品を作った思いが語られました。平和でなければ、今ここでこのような集まりを開くことは出来ない。ちょっとそのことに思いを馳せたい、という言葉に参加者の皆さんもうなずいていました。

 それぞれのグループから感想が語られたとき、この作品にとても心を動かさ、改めて平和であることの意味を考えさせられた、と語ってくれた参加者が居ました。こういう時間を共有できることの有難さ。つい忘れてしまいがちです。

 皆さんの話を聞いていて、終活そのものというより、だんだん色々なことが出来なくなっていく中でどう暮らしていくか、に関心が集中していると感じました。高齢期の日常生活をどうするか、はまさに課題だと思います。終活というより、日々の生活の困りごとをどうクリアしていったらよいか。ここがまずは問題だと、改めて実感させられた回でした。

 すごろくの話し合いの中で、公共施設のWi‐Fi設備の問題も出ましたが、高齢者にとってのIT活用の問題も重要だと思います。Wi‐Fiという言葉もよく聞きますが、本当のところ何かはよく分からない、という状態だと思います。無線でインターネット接続ができるローカル・ネットワークの規格(IEEE802.11)のことですが、言われてもチンプンカンプンですよね。何となく使ってはいても、よく分かっていない、は多いですね。こういう問題も、少しずつ企画していきたいと思っています。

 

 でも、皆さんの笑顔が弾けた嬉しい時間でした。皆さんから元気をもらいました。出来なくなることが増えていくなら、それを解決するやり方をみんなで考え、工夫すれば何とかなるという気にさせられた回でもありました。