第19回 終活についての出前講座

 出前講座の準備をして頂いている間に、カフェから参加者の皆さんにアンケートをお願いしました。IT関連の話をするときのための準備です。スマホやパソコンの使用状況を伺うと同時に、知りたいことも書いて頂きました。担当スタッフは、皆さんがかなり使いこなされていることに興奮気味でした。カフェの内容にどのように反映されるか、楽しみです。

 さて、まずはシルバー・リハビリ体操、歌から始まりました。歌の前に声がよく出るように発声練習を少し入れました。『パプリカ』の振り付けもだいぶ浸透してきたようで、よく動けていたと思います。その後の『虫のこえ』と『村まつり』も心なしかいつもより声が出ていたような気がしました。

 会場に飾られたものは、中村哲医師の功績をたたえるために、事件現場近くに「ナカムラ」と名付けられた広場が完成して、その式典が11日に行われたという新聞記事から生まれました。中村哲さんは、2019年12月4日にアフガニスタンで銃撃されて亡くなりました。2021年に完成公開されたドキュメンタリー映画『荒野に希望の灯をともす』のパンフレットも貼り付けられています。「ペシャワール会」はパキスタンでの医療活動をしていた中村哲医師を支援するために、1983年に結成されたNGO(非政府組織)です。ペシャワールは、パキスタンの北西辺境州の州都です。パキスタンとアフガニスタン東部で活動していた中村哲さんが現地代表でした。中村さんは、医療活動だけでなく、灌漑事業で水を引いて緑地化する活動にも力を入れていました。緑地化された地域では、紛争がなくなっていると言われます。

 今回のテーマは「終活について」でした。私たちは、副題として「~いつまでも楽しむための人生会議~」を付けました。市の高齢福祉課の方からは沢山資料をいただき、川島久美さんからは丁寧にお話して頂きました。川島さんのお話を振り返り、以下、厚生労働省のホームページも参照しました。 

 「人生会議」とはアドバンス・ケア・プランニングの愛称です。これは、2018年11月30日に公表されました。8月13日から9月14日にかけて、ACPの愛称が募集され、決定されました。同時に11月30日を「いい看取り・看取られ」の日として、人生の最終段階の医療やケアを考える日とする、と掲示されています。

「人生会議」とは、アドバンス・ケア・ プランニング(Advance Care Planning)の愛称です。
アドバンス・ケア・プランニングとは、あなたの大切にしていることや望み、どのような医療やケアを望んでいるかについて、自ら考え、また、あなたの信頼する人たちと話し合うことを言います。(厚生労働省、ホームページ)

 厚生労働省のホームページにも、実例をもとにした「人生会議」の動画がアップされています。今回の講話では、勝田高校の生徒さんたちによる、ひたちなか版「人生会議」動画の視聴がありました。生徒さんたちにとっては、重いテーマだったかなと思いますが、ちょっと笑いを誘うように作られていました。もう一歩踏み込んで、実話モデルの動画が作られると、見ている側にもっと実感が沸くのかもしれません。質問でも、そのような趣旨の質問が出ました。

 自宅で最期までと望む人は多いと思います。そのための在宅療養についての資料も頂きました。延命治療の内容もよく分からない、という質問もあり、本当に(生きることも大変だけど)死ぬことも大変だなぁと感じました。参加者の方から、考えるきっかけになってとても良かったというお言葉をいただきました。

 川島さんも強調されていたように、何回も話し合うことが大事ですね。一度話し合っておけばOKではない、ということに気づかされました。何気なくぽろっと出た、こうして欲しいが、より本心に近いこともあります。人の気持ちは揺れるもの。それは、私たちが常に途上に居るということでもあります。