第20回 フラダンスとハワイアン

 体操、歌と続いて、ちょっとトラブりました。バンドグループのリーダーが忘れ物を取りに行ったり、プロジェクターで流すはずだった『証城寺の狸囃子』が再生できなかったり、と。その時間を使って、前回のアンケート結果を報告をしたり、ブログの紹介をしたりしました。でも、何となくざわついてしまいました。すみません。

 いよいよ、「ホクラニ フラ スタジオ」とハワイアンバンドグループ「レアレア」の演奏が始まりました。演奏曲目は『カイマナヒラ』『真珠貝の唄』『童神』『プアレレリフア』他。

 ホクラニとは「天国の星」を意味するハワイ語です。カイマナヒラはオアフ島の火山「ダイヤモンドヘッド」のハワイ語カイマナと、英語の丘を意味するヒルの合成語で、1916年ごろに作られた曲です。ダイヤモンドヘッドは、オアフ島のワイキキビーチから間近に見えます。

 フラダンスというと映画『フラガール』のイメージが強く、当日に踊られたフラダンスの優雅な動きには驚かされました。フラダンスというのは、一色ではないと思い知らされた時間でした。手の動きや足の動きで、色々なことを伝えているのだと思います。

 フラダンスは、ハワイの伝統的歌舞音曲で、現地では「フラ(踊り)」と言われます。ダンスだけではなく、演奏、歌唱、詠唱のすべてが含まれます。カヒコと呼ばれる「古典フラ」は、きわめて厳粛なもので、宗教的行為として踊られることもあるそうです。アウアナは「現代フラ」で、19世紀以降に欧米の音楽を取り入れて作り出された新しい形式のフラです。男性ダンサーのおどるフラは、迫力があります。

 フラカヒコは、神前での踊りで、かつては修業を行った男性のみが踊っていたそうです。現在では、女性も踊れるようになっていますが、いくつか制約があります。衣装はシンプルで化粧もしませんし、人工的なアクセサリーも付けません。これに対して、アウアナは、新時代の踊り方で、衣装も華やかです。

 1820年にハワイにやってきたプロテスタントのアメリカ人宣教師から、フラは異教の踊りとして禁止されました。その後、カラカウア王(1874-1891)の時代に復活しています。

 伝統的側面と時代に即応した新しい形式とが共存しながら、他の国にも広がっているフラは、楽しさと実質的な運動効果で、世代を超えてこれからも残っていくだろうと思いました。

 ホクラニ フラ スタジオの皆さん、そしてレアレアの皆さん、楽しい時間をありがとうございました。当日参加の皆さんも含め、今回も参加して下さった皆さんにお礼申し上げます。しおかぜみなとのスタッフの皆さんにも、ご協力を感謝します。


動画ページへのリンク