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第28回 オカリナ合奏を楽しむ

 最初少しバタつきましたが、体操、歌と進むうちにいつものリズムを取り戻して行きました。『みかんの花咲く丘』では、スタッフから亡きお姉さんの思い出話も出て来て、参加者の方々が、うんうん頷いている様子が印象的でした。歌は、色々な思い出話を纏いながら、歌い継がれるんだなぁと、改めて思いました。

 オカリナの演奏をしてもらうことになった経緯が紹介され、いよいよ演奏が始まりました。「やまびこ」さんは10人で演奏してくれました。とてもパワフルで楽しい高野美雪先生が、エレクトーンの素敵な演奏を付けながら、皆さんの演奏を指揮。「やまびこ」さんのお揃いのTシャツの鮮やかな濃いピンクが、会場を華やがせていました。

 

 会場には、チョコレートパフェを頂きながらオカリナの演奏を楽しむ、というイメージの作品が飾られました。

 オカリナは、音の出し方から、木管楽器に分類されます。金管楽器は、トランペットやホルン、トロンボーンなどで、唇を振動させて音を出します。木管楽器はフルート、サクソフォーン、クラリネットなどで、リードを振動させたり、息を吹き込んで音を出します。

 オカリナという名称は、イタリア語の「oca(ガチョウ)」に由来します。「-ina」は、゛小さい”を意味する接尾辞なので、「小さいガチョウ」という意味になるようです。泪の形をしているので、ガチョウというのがピンときません。

 

 オカリナに似た楽器の起源はマヤ文明にまでさかのぼるとか、メソポタミア文明に見た目は違うが同じような原理で作られた楽器が存在したとか、かなり古くからあるようです。中国や中央アメリカなどにも同様のものが見られるそうです。現在のオカリナは、16世紀にアステカの楽器がヨーロッパに伝わって、1860年頃にイタリアのジュゼッペ・ドナティの手で改良されてほぼ現在の形になったと言われます。ソプラノ管、アルト菅、バス管の3種類があり、大きさや重さがだいぶ違います。

 

 最初の曲は『通りゃんせ』です。『涙そうそう』、そして『また君に恋してる』では思わず一緒に歌っている人もいました。『椰子の実』、次の『夏の思い出』は、オカリナ演奏に合わせてみんなで一緒に合唱。ここで、休憩に入りました。休憩中は、そこかしこでおしゃべりに花が咲いていました。

 後半は『百万本のバラ』、『ザローズ』の柔らかでちょっと哀愁を帯びた音色を堪能。そして『見上げてごらん夜の星を』と『ふるさと』を一緒に歌いました。

 アンコールで演奏された『川の流れのように』には、会場から拍手がやみませんでした。

 

 参加者からの声が寄せられました。「オカリナの響きに癒されました。一緒に歌えてとても楽しかった」。「休憩時にオカリナの演奏者から声を掛けられ『大きいオカリナはこんなに重いんだよ』と持たせてくれた。また終了後、演奏者の一人から『今まで経験したステージとは違って、とても楽しかった』と言われた」とのこと。音を楽しむっていいな。

 「やまびこ」さんのメンバーの中にも、私たちのカフェに参加してくれている方たちがいます。相互交流的な場にもなったようで、嬉しいです。参加して下さった方々が楽しんでいたことが演奏者にも伝わり、オカリナの音をより「ほっこり」させたのでしょう。

 皆さん、ありがとうございました。