第35回 ニュースポーツにチャレンジ

 20日迄の季節はずれの暖かさが一転して、小雨降る寒い1日でした。まずシルバーリハビリ体操で身体をほぐしてから、『パプリカ』を振り付けに従って、身体の動きを入れながら歌いました。

 今回は祭りをイメージする音楽に合わせての『パプリカ』の振り付けでした。基本の動作は変わらないので、皆さんの動きも揃って来て、後ろから見ていると、とてもきれいでした。動作に集中すると、声まで大きく出して揃えるところまでは難しいです。ここはこれから。でも、運動をテーマにした回らしいパンチの効いた『パプリカ』でした。

 次に歌ったのが、『うれしいひなまつり』です。今回はピアノ伴奏で歌いました。この時期の懐かしい歌です。作詞は山野三郎(サトウハチロー)、作曲は河村光陽で、1936年に発表されています。サトウハチローは別名をたくさん持っていたようです。歌詞の間違いがいくつか指摘されているようですが、歌っていると、音で入っているので歌詞の意味まであまり考えていなかったなぁ、と思います。今回は4番まで歌いました。私は3番の「金のびょうぶに うつる灯を かすかにゆする 春の風」の部分が好きです。本当に情景が浮かんでくるようで、言葉の美しさに何度聞いても聞き惚れます。

 1936年は2月26日に、青年将校たちによるクーデター未遂事件が起こっています。満州事変(1931年9月18日勃発)、犬養毅首相暗殺事件(1932年5月15日)以降に日本は軍政に移行しましたが、その中で起こった事件です。陸軍皇道派の青年将校たちが、天皇中心の国家改造(昭和維新)を目指して起こした事件でした。思想的指導者に当たる民間思想家北一輝も銃殺刑に処せられました。

 

 今日は、令和天皇の誕生日。そして、ウクライナ紛争も終結への道が見えず、イスラエルのガザ侵攻も国際社会は止めることができない状態が続いています。第2次世界大戦に向っていった1936年に作られた『うれしいひなまつり』も、そしてウクライナの民謡『マリーゴールド』も、時代を超えて歌い継がれてきました。歌の中に、生きている中で感受されている普遍的なものが込められているからでしょう。感慨深いものがあります。

 さて、いよいよゲーム開始です。最初にモルックを勝ち抜き戦で楽しみました。4つのグループに分けて、2グループ対戦の勝者同士で1位決定戦を闘い、敗者同士で3位決定戦を闘いました。

 モルックは、フィンランドからロシアに広がるカレリア地方発祥のキイッカを基にしたニュースポーツです。1996年にフィンランドのラーデン・パイッカ(Lahden Paikka)社によって考案されました。フィンランド国際モルック協会が2001年に結成され、現在は、国際モルック連盟が、毎年、国際大会を主催しています。日本では、2011年に、日本モルック協会が設立され、2020年現在の競技人口は、5000人から8000人と言われています。

 ちょっとボーリングを連想させますが、木の棒(モルック)を使って木のピン(スキットル)を倒すゲームです。スッキットルは12本で、それぞれに1から12までの数が書いてあります。最初は上の写真のように、スキットルを固めて立てます。

 ピンを一本倒すと、ピンに書かれた数字が得点になります。2本以上倒すと、倒れたピンの数が得点になります(例えば5本倒すと5点)。ピンは倒れて完全に地面に着いているものだけが、カウントされます。寄りかかったり、重なっているピンは数えません。毎投擲後、ピンは倒れているその位置に立てられます。ですから、だんだんとばらけて行って、一本狙いができるようになります。グループ戦の時は、それぞれのグループが交互に投げます。

 公式ルールでは、チームで3回連続失敗すると失格になります。でも最初は、モルックの操作が難しく、脇に逸れたり、飛び越したり。ばらけた後は、スッキトルの間をモルックが簡単にすり抜けていきます。この3回失敗失格ルールは、無しにしました。

 そして、最初に得点が50点ジャストになったプレーヤー(の組)が勝利します。50点を超えてしまうと、25点に戻ります。この逆転可能性の面白さ。最初はどんどん点数を加算していきますが、途中から、考えながら、ピンを狙います。なかなか勝敗が付かないので、3分という時間を区切った対戦がありました。ギリギリ1秒残しで30点(今回は30点で設定)を獲得して勝利し、大盛り上がりでした。単純点数加算でない醍醐味。納得です。

 ラダーゲッターもゲームはしませんでしたが、投げて引っ掛けて点数をカウントすることはやりました。皆さん、ゲームの選択が良かったと言ってくれました。とても楽しい時間でした。

 参加して楽しく盛り上がってくれた皆さん、ありがとうございました。そして、モルックのルールを知っていて、点数を適切にカウントしてくれた参加者さんに助けられました。本当にありがとうございました。

 何人かグループになってやると、モルックは楽しいですよ。また企画しますので、ぜひご参加ください。次回は、ラダーゲッターも21点ルールでやると面白いかもしれませんね。