第37回 『弦悟郎』さん、演奏ありがとう!

 花曇りの1日でした。

 

 いつものようにシルバー・リハビリ体操から始まったはまぎくカフェ。歌は滝廉太郎作曲・武島羽衣作詞の「花」でした。何度も歌っている歌ですが、改めていい歌だなぁと感じました。今回は3番まで歌いましたが、2番の歌詞はあまり記憶していませんでした。

「見ずやあけぼの 露浴びて われにもの言ふ 桜木を 見ずや夕ぐれ 手をのべて われさしまねく 青柳を」

 1番の歌詞は、『源氏物語』の「胡蝶」の巻で歌われた和歌から創られ、3番の歌詞は北宋の政治家であり文人であった蘇軾の詩「春夜」から着想されたそうです。なるほど、です。

 旋律も単純な繰り返しではなく、少しずつ変化しています。結構難しいですね。でも、また歌いたい歌です。

 

 津軽三味線のYouTube動画を見ていて、早熟の天才と言われる浅野祥さんの「津軽じょんから節」に出会いました。撥さばきの見事さ。不思議なほどに心に響いてきます。彼の「トルコ行進曲」は凄かった。色々挑戦することで、技を磨いているのがよく分かります。幕末のボサマ「仁太坊」によって築かれた津軽三味線の革新的な奏法は、どこまで展開していくのか。ワクワクさせられます。

 いよいよ始まった第1部は、津軽民謡の「あいや節」「タント節」を4人で演奏しました。次が忠世莉奈さんの「鯵ヶ沢甚句」(青森県西津軽郡民謡)でした。そして、水田姉弟による「鼓動」(吉田兄弟作)。凪南(ななみ)さんの弦が一本切れましたが動じることなく弾き切りました。弦はよく切れるんだそうです。その後、京都のお座敷歌「宮津節」(忠世莉奈さん)、津軽民謡「よされ節」(鈴木大悟さん)、佐々木光儀作「波音人」と続きました。鈴木大悟さんは、2月に行われた「第21回全国津軽三味線大阪大会少年少女の部」で準優勝。「波音人」は鈴木大悟さん・水田凪美さん・水田武瑠さんの3人の合奏でしたが、「津軽三味線日本大会2023年リンゴの部」で優勝したそうです。第1部最後は、4人それぞれの独奏でした。

 皆さん、一年毎に上達していて、聴き応えのある第1部でした。

 第2部は、皆さん舞台に上がっての演奏でした。フルート演奏あり、民謡あり、と多彩に展開。民謡では、会場も一緒に歌って手拍子して参加。最後にアンコールで、立ち三味線での「和洋じゃんから節DaDaDa」が演奏されました。この曲は、元気がもらえる曲。演奏する側も楽しそうです。

 第1部、第2部とも、演奏曲についての演奏者からの解説付き。2021年3月の初回から、津軽三味線について、三味線の形態や歴史など、その都度、解説がありましたが、参加者の皆さんからのメッセージにもそのことが書かれていました。 

 参加者の皆さんから、贈られた弦悟郎のメンバーへの感謝と応援メッセージの一部を紹介します。「初回からの演奏会聞いています。すばらしいー。ありがとう」、「初めて生の三味線の音色 とても素晴らしく心に残りました。末長く学び続けて世界にはばたいて下さい」等々。

 初めて聴いたけど素晴らしかった、と帰りがけに言ってくださった方もいました。こういう場が創れたことに心から感謝です。弦悟郎さん、付き添って下さった保護者さん、今回もMC(司会進行)を引き受けて下さった忠和子さん、参加して下さった皆さん、本当にありがとうございました。